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2019.10.30台風19号 堤防の破堤とは
この度の台風19号の被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
近年、頻発する異常な天然現象により風水害また土砂災害等が多発していますが、河川堤防や砂防堰堤等のハード対策にも限界があり、ハザードマップや地区防災マップ等のソフト対策と併せて防災・減災を進めていくことが大切であると再認識させられました。
建設コンサルタントとして、それらの整備に係わる弊社としても、何とかお力になれるよう社員一丸となって努力して参ります。
大きな被害に遭われました長野市穂保地区は、ニュースなどでも報道されているとおり千曲川の破堤により大規模な浸水被害となりました。
『【国土地理院】長野県長野市大字穂保付近の被害箇所1』の2:00辺りを見ていただくと、
画面上部が破堤した箇所となっていますが、画面下部では越水による裏法尻の浸食が確認できます。
今回の台風19号では、24時間降水量が過去最高を更新する事となり、想定以上の降水により大災害となってしまいました。
※気象庁 過去の気象データより抜粋(長野県長野地域)
破堤とはどのような原因で起こるのか、下図は洪水により破堤した箇所について破堤原因を割合で示したものです。原因不明を除くと約7割が越水による破堤となっています。
河川維持管理技術講習会テキストより転記
河川技術者としては当然の現象ですが、一般市民の方にはなじみが薄いと思われますので
『越水=破堤』というくらいの危機感を持って行動していただきたいと思います。